Java プラットフォーム 1.2

java.util
インタフェース SortedSet

既知の実装クラスの一覧:
TreeSet

public abstract interface SortedSet
extends Set

反復子の動作を保証するセットです。反復子の動作とは、その要素の「自然順序付け」(Comparable を参照) に従ってソートされた昇順、またはソートセット作成時に提供される Comparator によってソートされた昇順でセットの要素を行き来するものです。その順序付けを利用するために、追加のオペレーションがいくつか提供されています。このインタフェースはセットで、SortedMap に類似しています。

ソートセットに挿入されるすべての要素は、Comparable インタフェースを実装するか、指定された Comparator によって受け付けられる必要があります。さらに、そのようなすべての要素は「相互に比較可能」である必要があります。つまり、e1.compareTo(e2) (または comparator.compare(e1, e2)) は、ソートセット内のどのような要素 e1e2 に対しても ClassCastException をスローしてはなりません。この制約に違反しようとすると、その違反側のメソッドやコンストラクタ呼び出しは ClassCastException をスローします。

ソートセットが正しく Set インタフェースを実装する必要がある場合は、明示的なコンパレータの提供の有無にかかわらず、ソートセットで管理される順序付けは「equals と一貫性」がなければなりません (「equals との一貫性」の正確な定義については、Comparable インタフェースまたは Comparator インタフェースを参照)。これは Set インタフェースが equals オペレーションに基づいて定義されるためですが、ソートセットはその compareTo メソッドまたは compare メソッドを使ってすべてのキー比較を実行するので、このメソッドによって等価と見なされる 2 つのキーは、ソートセットの見地からすれば同じものです。ソートセットの動作は、その順序付けが equals と一貫性がない場合でも明確に定義されています。つまり、ソートセットの動作は Set インタフェースの汎用規約に従っていません。

すべての汎用のソートセット実装クラスは 4 つの標準コンストラクタを提供するようにしてください。その 4 つとは、1) void (引数なし) コンストラクタで、その要素の「自然順序付け」に従ってソートされた空のソートセットを作成するもの、2) Comparator 型の引数を 1 つ持つコンストラクタで、指定されたコンパレータに従ってソートされた空のソートセットを作成するもの、3) Collection 型の引数を 1 つ持つコンストラクタで、要素の自然順序付けに従ってソートされた、その引数と同じ要素を持つ新しいソートセットを作成するもの、4) SortedSet 型の引数を 1 つ持つコンストラクタで、入力のソートセットと同じ要素と同じ順序付けを持つ新しいソートセットを作成するものです。インタフェースはコンストラクタを保持できないので、これを強制的に推奨することはできませんが、JDK 実装 (TreeSet クラス) はこれに準拠します。

導入されたバージョン:
JDK1.2
関連項目:
Set, TreeSet, SortedMap, Collection, Comparable, Comparator, ClassCastException

メソッドの概要
 Comparator comparator()
          ソートセットに関連付けられているコンパレータを返します。
 Object first()
          ソートセット内に現在ある最初 (下限) の要素を返します。
 SortedSet headSet(Object toElement)
          ソートセットの toElement より小さい要素を持つ部分のビューを返します。
 Object last()
          ソートセット内に現在ある最後 (上限) の要素を返します。
 SortedSet subSet(Object fromElement, Object toElement)
          ソートセットの fromElement (含む) から toElement (含まない) までの要素範囲を持つ部分のビューを返します (fromElementtoElement が等しい場合、空のソートセットが返される)。
 SortedSet tailSet(Object fromElement)
          ソートセットの fromElement 以上の要素を持つ部分のビューを返します。
 
インタフェース java.util.Set から継承したメソッド
add, addAll, clear, contains, containsAll, equals, hashCode, isEmpty, iterator, remove, removeAll, retainAll, size, toArray, toArray
 

メソッドの詳細

comparator

public Comparator comparator()
ソートセットに関連付けられているコンパレータを返します。ただし、その要素の自然順序付けを使う場合は null を返します。
戻り値:
ソートセットに関連付けられているコンパレータ。その要素の自然順序付けを使う場合は null

subSet

public SortedSet subSet(Object fromElement,
                        Object toElement)
ソートセットの fromElement (含む) から toElement (含まない) までの要素範囲を持つ部分のビューを返します (fromElementtoElement が等しい場合、空のソートセットが返される)。返されるソートセットはソートセットによってバックアップされており、返されるソートセットでの変更はソートセットで反映され、その逆も成り立ちます。返されるソートセットは、ソートセットがサポートするオプションのセットオペレーションをすべてサポートします。

このメソッドによって返されるソートセットは、ユーザが要素を指定された範囲外に挿入しようとすると IllegalArgumentException をスローします。

注: このメソッドは常に、その下限点は含むが上限点は含まない「片側が開いた範囲」を返します。上下限点を含む「閉じた範囲」が必要で、要素の型が直後の要素の計算を可能にしている場合、単に lowEndpoint から 直後の要素 (highEndpoint) までの部分範囲を指定してください。たとえば、s が文字列のソートセットである場合、次のイディオムは、s 内の low から high までのすべての文字列 (上下限点を含む) を保持するビューを取得します。

 SortedSet sub = s.subSet(low, high+"¥0");
 
同様のテクニックを使って、上下限点のどちらも含まない「開いた範囲」を生成できます。次のイディオムは、s 内の low から high までのすべての String (上下限点を含まない) を保持するビューを取得します。
 SortedSet sub = s.subSet(low+"¥0", high);
 
パラメータ:
fromElement - subSet の下限点 (含む)
toElement - subSet の上限点 (含まない)
戻り値:
ソートセット内の指定された範囲のビュー
例外:
ClassCastException - fromElement または toElement が、ソートセット内に現在ある要素と比較できない場合。実装は、必ずしも要求されるわけではないが、こうした状況下でこの例外をスローする場合がある
NullPointerException - fromElement または toElementnull で、ソートセットが null 要素を許容しない場合
IllegalArgumentException - fromElementtoElement より大きい場合

headSet

public SortedSet headSet(Object toElement)
ソートセットの toElement より小さい要素を持つ部分のビューを返します。返されるソートセットはこのソートセットに基づいており、返されるソートセットでの変更はソートセットで反映され、その逆も成り立ちます。返されるソートセットは、オプションのセットオペレーションをすべてサポートします。

このメソッドによって返されるソートセットは、ユーザが要素を指定された範囲外に挿入しようとすると IllegalArgumentException をスローします。

注: このメソッドは常に、その (上) 限点を含まないビューを返します。この限点を含むビューを必要とし、要素の型が直後の要素の計算を可能にしている場合、単に 直後の値 (highEndpoint) によって限界を設けられた headSet を指定してください。たとえば、s が文字列のソートセットである場合、次のイディオムは、s 内の high 以下のすべての文字列を保持するビューを取得します。

    SortedSet head = s.headSet(high+"¥0");
パラメータ:
toElement - headSet の上限点 (含まない)
戻り値:
ソートセットの指定された初期範囲のビュー
例外:
ClassCastException - toElement が、ソートセット内に現在ある要素と比較できない場合。実装は、必ずしも要求されるわけではないが、こうした状況下でこの例外をスローする場合がある
NullPointerException - toElementnull で、ソートセットが null 要素を許容しない場合

tailSet

public SortedSet tailSet(Object fromElement)
ソートセットの fromElement 以上の要素を持つ部分のビューを返します。返されるソートセットはソートセットに基づいており、返されるソートセットでの変更はソートセットで反映され、その逆も成り立ちます。返されるソートセットは、オプションのセットオペレーションをすべてサポートします。

このメソッドによって返されるソートセットは、ユーザが要素を指定された範囲外に挿入しようとすると IllegalArgumentException をスローします。

注: このメソッドは常に、その (下) 限点を含むビューを返します。この限点を含まないビューを必要とし、要素の型が直後の要素の計算を可能にしている場合、単に 直後の値 (lowEndpoint) によって限界を設けられた tailSet を指定してください。たとえば、s が文字列のソートセットである場合、次のイディオムは、s 内の low より大きいすべての文字列を保持するビューを取得します。

    SortedSet tail = s.tailSet(low+"¥0");
パラメータ:
fromElement - tailSet の下限点 (含む)
戻り値:
ソートセットの指定の最終範囲のビュー
例外:
ClassCastException - fromElement が、ソートセット内に現在ある要素と比較できない場合。実装は、必ずしも要求されるわけではないが、こうした状況下でこの例外をスローする場合がある
NullPointerException - fromElementnull で、ソートセットが null 要素を許容しない場合

first

public Object first()
ソートセット内に現在ある最初 (下限) の要素を返します。
戻り値:
ソートセット内に現在ある最初 (下限) の要素
例外:
NoSuchElementException - ソートセットが空の場合

last

public Object last()
ソートセット内に現在ある最後 (上限) の要素を返します。
戻り値:
ソートセット内に現在ある最後 (上限) の要素
例外:
NoSuchElementException - ソートセットが空の場合

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